ドラクエと同い年のブログ

34歳のサラリーマンです。懐かしエンタメ…テレビ、ブーム、音楽、お笑い、ゲームなどなどを中心に書いていきます。これまでとこれからと。

【映画】ハッピーオールドイヤー

早速ブログを一ヶ月放置…。
2021年は気持ちを新たに定期的に書いていきたいと思います。
まずは映画レビューから。

新年早々、映画館で作品を見てきました。

作品は【ハッピーオールドイヤー】
タイの映画です。

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ハッピーオールドイヤー

テーマは「断捨離」です。

映画を見る前は、「断捨離で2時間きつくない?」と思っていたのですが、
物を捨てることをきっかけに生まれる人間模様をうまく描いています。

誰にでもあると思いますが、
家の大掃除で「今日は一気に物を捨てるぞ」と意気込むも、
物には思い出やストーリーが残されていて、なかなか捨てられないですよね。

それでも大概は、数分思い出に浸って終わり…です。
でも、この映画はその先にドラマがあります。

予告編がこちら
youtube.com

【STORY】
タイ・バンコクスウェーデンに留学していたデザイナーのジーンは、帰国後、母と兄の3人で暮らす自宅のリフォームを思い立つ。かつて父が営んでいた音楽教室兼自宅の小さなビルを、北欧で出会った“ミニマルスタイル”なデザイン事務所にしようというのだ。しかし、ネットで自作の服を販売する兄は“ミニマルスタイル”をよく分かっておらず、母はリフォームそのものに大反対!内装屋の親友・ピンクには、年内中に家を空っぽにするよう諭されるが、残された時間は1ヶ月弱…。
家じゅうに溢れかえるモノを片っ端から捨てて “断捨離”をスタートさせるジーン。image雑誌や本、CDを捨て、友人から借りたままだったピアス、レコード、楽器を返して回る。しかし、元恋人エムのカメラ、そして、出て行った父が残したグランドピアノは捨てられず…。


【以下ネタバレを含む感想です】


個人的にこの映画がいいなと思ったところは、
物を捨てることって、大抵「過去」との別れで終わってしまうところを、
自分と物とを繋いでいた「人」に出会うことによって、
友人、恋人、家族…と、新たな「未来」に踏み出していくところです。

捨てたいけど捨てられない物は、
自分の心に突き刺さって抜けない棘のような役割を果たしています。
この主人公以外の人間も、その棘に気づいていながら、
その傷を忘れるように、あるいはなかったことのように過ごしている。

そのまま過ごした方が、いい生活が送れるかもしれない。
けど、向き合っていく…いや向き合ってしまう。
いいことばかりじゃないし、心の傷は広がるかもしれないけど、
それでも真っ正面から受け止め、新しい一歩を踏み出している。

全体を通しての姿勢はなんかいいなと思いました。

ただツッコミどころも色々あります。

◯コーンスープ事件
主人公のジーンが元彼のエムにカメラを返しに行った場面。
留学に行くときを最後に何年も連絡を取っていないという二人。
以前のことを謝罪するジーン、それを聞き入れるエム。
そこでのエムの一言「君のコーンスープ飲みたい」

言えるかね?…皆の衆よ。

いくら美味しいといえども。

元恋人と数年ぶりに会って、その子の得意料理を食べたいと。

言えるかね。

まあ、エムの亡くなったお母さんも、
ジーンのコーンスープを好きだったくらいだから、
いろんな思い出が残っているんだろうけども。

そして、ジーンもコーンスープ作りに家にあがっちゃう。

さらに事件は続く…

◯コーンスープ作ろうと思ったら、嫁いた事件

エム、独身だと思うやん。

したら嫁がいるって。すごい神経しておるなと。

まあでもコーンスープ作るしかないよね。

嫁も笑顔で気丈に振る舞って、コーンスープ飲むって。

なかなかすごいシーンだなと思いました。


そういう意味でも登場人物がクセありなので、
少し共感しづらいところもあります。

僕は、あまりジーンと友達になりたいとは思いませんでした笑
見た目もつんけんしているし、なんかワガママっぽいし、
友達を選り好みしそうなタイプだし、空気を読めなそうだから。

ただ人との付き合いがうまいタイプじゃない、
不器用な人間だからこそ、捨てようと思っているものの持ち主に、
わざわざ会いにいき、そこでハレーションを起こせるのかなと思いました。


【ビジュアル】

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ビジュアル

これはタイのビジュアルのようです。
このビジュアルだと重厚感があり、映画のニュアンスがだいぶ変わりますよね。
日本版のポスターは、女性層を意識しながら、うまく作ってるなと思います。

【最後に】
この映画を作った監督の作品で、「バッド・ジーニアス」という映画があります。面白いです。
www.maxam.jp

youtu.be


集団カンニングをテーマにした作品で、
主演もハッピーオールドイヤーのジーン役を演じたチュティモン・ジョンジャルーンスックジン。
見ていると、何回も振り子のように揺さぶられます。
配信もされているのでぜひ。